ダンジョン・ワールドの諸邦は、神々に見捨てられた混乱の大地だ。そこは歩く死骸やありとあらゆる野獣がたむろし、神殿の祝福受けた安全な文明地を隔てる、忌まわしい空白地帯が広がっている。そこは神なき世界。ゆえに君が必要なのだ。
神の栄光を異教徒にもたらす事業は、単に君の向き不向きの問題ではない。それこそが君の天命だ。剣と鎚矛と呪文でもって改宗させる使命が君に課せられている。叡智なき荒野の真ん中に分け入って、そこに神の輝きの種子を植えるのだ。神々は自分の心の内にとどめておくのが一番いいと言う者もいる。だがそれはたわごとだ。神は剣の切っ先にこそ宿っているのだから。
誰が主人かを世界に知らしめよう。
ドワーフ:ドゥルガー、アエルヴァール、ゲルダ、ルーゴッシュ、ビョルン、ドラムンド、ヘルガ、シグラーン、フレイヤ
ヒューマン:ウェスリー、ブリントン、ジョン、セイラ、ホーソーン、エリーズ、クラーク、レノーラ、ピオトル、ダリア、カーマイン
各項目から1つずつ選択、あるいは自作して記入:
身体:痩せ型、節くれだった体、締まりのない体
瞳:親切な瞳、鋭い瞳、悲しげな瞳
髪:変わった髪型、剃髪(トンスラ)、禿頭
衣服:ゆったりしたローブ、修道衣、庶民の服装
最大HP:8+【耐久力】
基本ダメージ:d6
種族を1つ選択して、対応するムーヴを獲得:
石と共にある存在。《神との語らい》の際、特殊な型の〈ワード・オブ・ジ・アンスピーキング〉(石にのみ有効)をロウトとして授けられる。
信仰が多様性に富む。ウィザードの呪文を1つ選ぶこと。その呪文をあたかもクレリックの呪文であるかのように、授かり詠唱することができる。
開始時に次のムーヴを持つ:
《神性》
呪文を授けてくれる何らかの神や超自然存在に仕え、崇拝している。神に名前(ヘルファース、スケッルス、ゾリカ、陰鬱なるクルーゴンなど)をつけ、その司るところを選択すること:
信仰の規範を1つ選択:
《神の導き》
信仰の教えに従うことで、神に嘆願する(訳注:タグの内容を実践する)なら、自らの神の領域に関連した、そこそこ有用な知識や恩恵を授けられる。どのようなものかはGMが述べるだろう。
《ターン・アンデッド》
聖印を掲げて神に守りを乞うなら、ダイス・ロール+【WIS】。*7+なら、祈りと聖印の誇示が続く限り、アンデッドは使用者の手の届く範囲内に近づけない。*10+なら、それに加えて知性あるアンデッドを一時的に放心させ、知性なきアンデッドを逃走せしめる。攻撃的な行動は効果を断ち切るので、対象は通常通り動けるようになってしまう。知性あるアンデッドは、効果を受けてなお、遠くから使用者を苦しめる方法を見つけ出すかもしれない。その程度には賢いのだから。
《神との語らい》
邪魔されることのない時間(1時間程度)を神との静かな霊的交流にあてるなら:
《呪文詠唱(WIS)》
神によって授けられた呪文を解き放つなら、ダイス・ロール+【WIS】。*10+なら、呪文は首尾よく力を発揮する。神が呪文をとりあげることはないので、再度詠唱が可能だ。*7-9なら、呪文は力を発揮する。ただし、次から1つ選ぶこと:
持続効果を有する呪文を維持するなら、呪文詠唱にペナルティが生じるかもしれない。留意しておくこと。
属性を1つ選択:
他者を癒やすために、自らを危険にさらす。
自分の教派や神の教えに従うことで、自らを危険にさらす。
自分の教派や神の教えが優れていることを示すために、他者を害する。
所持限界:10+【STR】
防御物を選択:
武装を選択:
1つ選択:
既存/自作の項目に、少なくとも1つは、仲間の名前を記入すること:
は我が神を侮辱したことがあり、そのような輩は信頼できない。
は善良で信心深い人物なので、絶大な信頼を寄せている。
は絶えず危険に身を置いているので、守り抜く所存だ。
を我が信仰へと導くべく働きかけている。
レベル2〜5になったときは、次のムーヴから1つを選択取得:
《選ばれし者》
呪文を1つ選ぶこと。その呪文は、1レベル低い扱いで授かる。
《活気》
他者を治癒したなら、対象は自らの与えるダメージに〔次回+2〕される。
《生と死の天秤》
このPCの目の前で他者が《死に際》を行う場合、そのダイス・ロールには+1される。
《静謐》
《呪文詠唱》時、持続呪文により課せられる-1ペナルティを、1つを無視する。
《応急手当》
〈キュア・ライト・ウーンズ〉はこのPCにとってロウトとなる。そのため、授かる呪文の制限から除外される。
《神聖介入》
《神との語らい》時に〔ホールド1〕を得る。すでにこのムーヴの〔ホールド〕を持っている場合、それは失われる。自分か仲間の1体がダメージを受けるとき、この〔ホールド〕を消費して自らの神に呼びかけることができる。神はふさわしい顕現(突然の風、幸運にも足を滑らせる、光が炸裂するなど)をもって介入し、そのダメージを無効化する。
《悔悟者》
ダメージを食らいその苦痛を受け入れるときは、さらに+1d4ダメージ([アーマー無視])を負ってもよい。もしそうしたなら、《呪文詠唱》に〔次回+1〕。
《権能授与》
《呪文詠唱》で10+を出したときは、あえて7-9時のリストから1つ選んでもよい。もしそうするなら、次の効果から1つを選ぶことができる:
《導きを求める祈り》
価値あるものを神に捧げて、導きを求めて祈るなら、神はこのPCに何をさせたいのか告げる。それを実行する場合は、1XPを獲得。
《神の守り》
鎧や盾を身に一切つけていないなら、[2アーマー]を得る。
《献身的な癒し手》
他者のダメージを治癒するときは、ダメージの回復量にこのPCのレベルを加算する。
レベル6〜10になったときは、次から、あるいは2〜5レベルのムーヴから1つを選択取得:
《聖別されし者》
必要条件:《選ばれし者》
《選ばれし者》で選び取ったものに追加する形で、呪文を1つ選ぶこと。その呪文は、1レベル低い扱いで授かる。
《神格化》
このムーヴを得たなら、次に時間をとって神にしかるべき祈りを捧げるとき、自らの神にゆかりのある特徴を1つ選択すること(引き裂く爪、サファイア色の羽からなる翼、全てを見通す第三の目など)。祈りをやり通したなら、このPCはその身体的特徴を不変のものとして獲得する。
《死の収穫者》
戦いの後に時間をとって、神に勝利を捧げ、死者に相応しい処置を施すなら、〔次回+1〕される。
《神意》
入れ替え:《静謐》
維持している呪文により課される-1ペナルティを、2つまで無視する。
《卓越した応急手当》
必要条件:《応急手当》
〈キュア・モデレイト・ウーンズ〉はこのPCにとってロウトとなる。そのため、授かる呪文の制限から除外される。
《神与の不倒》
入れ替え:《神聖介入》
《神との語らい》時に〔ホールド2〕を得る。すでにこのムーヴの〔ホールド〕を持っている場合、それは失われる。自分か仲間の1体がダメージを受けるとき、この〔ホールド〕を消費して自らの神に呼びかけることができる。神はふさわしい顕現(突然の風、幸運にも足を滑らせる、光が炸裂するなど)をもって介入し、そのダメージを無効化する。
《殉教者》
入れ替え:《悔悟者》
ダメージを食らいその苦痛を受け入れるときは、さらに+1d4ダメージ([アーマー無視])を負ってもよい。もしそうしたなら、《呪文詠唱》に〔次回+1〕。加えて、その呪文によって与えられる/治癒されるダメージがあるなら、そこにこのPCのレベルが加算される。
《神の防護》
入れ替え:《神の守り》
鎧や盾を身に一切つけていないなら、[3アーマー]を得る。
《大いなる権能授与》
入れ替え:《権能授与》
《呪文詠唱》で10-11を出したときは、あえて7-9時のリストから1つ選んでもよい。もしそうするなら、次の効果から1つを選ぶことができる。12+なら、次の効果のうち1つを無償で選択できる:
《マルチクラス:初心者》
他のクラスからムーヴを1つ獲得。そのムーヴについては、このPCのレベルが1低いものとして扱うこと。
《神との語らい》を行うたびに、全てのロウトが利用できるようになる。選択する必要も、呪文の割り当てを計算する必要もない。
〈ライト〉
ロウト
術者の触れたアイテム(1つ)が神の光を宿し、たいまつと同程度の輝きを放つ。熱や音を発することはなく、燃料も必要としないが、それ以外の点ではありふれたたいまつと同じだ。術者は炎の色を完全に操作することができる。術者がそばにいる限り、呪文は持続する。
〈サンクティファイ〉
ロウト
この呪文を詠唱するときに術者が手に持っていた食べ物や水は、神に相応しい方法で聖別される。正邪いずれかの祝福を受けた存在となるのに加えて、影響を及ぼされた物体からはあらゆる現世の損傷がぬぐい去られる。
〈ガイダンス〉
ロウト
術者の神を象徴するものが目の前に現れ、方向や神が術者に取らせようとしている行動指針を、言葉を介さずに伝え、姿を消す。伝達内容はそぶりを介してのみ示される。この呪文によるコミュニケーションは、かなり限定的なものとなる。
〈ブレス〉
1レベル(持続)
術者の選んだ戦闘中の対象1体に、術者の神が祝福を与える。戦いが続く限り、そして踏みとどまって戦っている限り、対象は〔継続+1〕される。この呪文が持続している間、術者は《呪文詠唱》に-1を受ける。
〈キュア・ライト・ウーンズ〉
1レベル
術者が傷に触れるとそこにはかさぶたが生じ、骨の疼きはおさまる。接触した仲間1体を、1d8ダメージ分治癒する。
〈ディテクト・アライメント〉
1レベル
この呪文を唱えるときは、善/悪/秩序/混沌いずれかの属性を1つ指定すること。術者の感覚の1つが、一時的にその属性を検知できるようになる。この場においては何が、指定された属性なのかを、GMが述べるだろう。
〈コーズ・フィア〉
1レベル(持続)
術者が視認可能な対象1体と、近くにある物体1つを選ぶこと。術者が呪文を持続している限り、対象はその物体に恐れを抱く。逃走、恐慌、赦しを乞う、闘争など、反応は相手次第だ。この呪文が持続している間、術者は《呪文詠唱》に-1される。動物未満の知性しかもたない存在(魔法的なコンストラクト、アンデッド、自動人形など)を対象にすることはできない。
〈マジック・ウェポン〉
1レベル(持続)
詠唱中、術者が手に持っていた武器は、+1d4ダメージを与えるようになる。解除するまで有効。持続している間は、《呪文詠唱》に-1される。
〈サンクチュアリ〉
1レベル
この呪文を詠唱しながら、術者がある場所の周囲を歩くことで、そこを術者の神にとっての聖域とする。その場所の内側にいる間は、誰かが聖域内で悪意ある振る舞い(有害な意図を持って侵入することが含まれる)に出るたびに、術者への警報が発される。聖域で治癒を受けた者は、回復するHPに+1d4。
〈スピーク・ウィズ・デッド〉
1レベル
死体1つと一時的に対話する。死体は術者の提示した質問3つに答えるだろう。死体は生前に所持していた情報と、死によって獲得した知識を精一杯活用して、答えを返す。
〈アニメイト・デッド〉
3レベル(持続)
飢えたる霊を呼び出し、真新しい死体に取り憑かせて、術者のために働かせる。この呪文が作り出すのは、術者の命令に限られた能力で精一杯従うゾンビだ。このゾンビはキャラクターとして扱われるが、利用可能なのは基本ムーヴのみとなる。全ての能力について修正値は+1となり、1HPを有する。加えて、ゾンビは次の特徴から術者の選んだ1d4個を得る:
HPを超えるダメージを受けるか、術者が呪文を終了させるまでの間、ゾンビは動き続ける。この呪文が持続している間、術者は《呪文詠唱》に-1される。
〈キュア・モデレイト・ウーンズ〉
3レベル
魔法によって出血を止め、骨を継ぐ。接触した仲間1体を、2d8ダメージ分治癒する。
〈ダークネス〉
3レベル(持続)
術者が視認可能なエリア1つを選択すること。その場所には超自然的な暗闇と影が満ちる。この呪文が持続している間、術者は《呪文詠唱》に-1される。
〈リザレクション〉
3レベル
死体1つを蘇らせたい旨をGMに伝えること。魂がまだ完全にはこの世界を去っていないものに限られる。蘇生はどんなときでも行えるが、GMは次の必要条件から満たすべきこと1つ以上(全てということもありうる)を、術者に伝える:
状況によってGMは、死体をすぐさま蘇生することを許可するかもしれないし、死体を蘇らせるには条件を満たすことを求めるかもしれない。前者の場合、復活を不変のものとするには、条件を満たす必要があるという同意が付帯することになる。
〈ホールド・パーソン〉
3レベル
術者が視認可能なクリーチャーを1体選択すること。術者が新たに《呪文詠唱》を行うか、そばから離れるまでの間、対象は喋る以外の行動が取れなくなる。対象が何らかの要因によってダメージを受けたなら、この効果は即座に終了する。
〈レヴェレイション〉
5レベル
神は術者の祈りに、比類なき理解の瞬間をもたらすことで答える。GMは現在の状況を解明するヒントをもたらすだろう。その情報を足がかりにした行動をとるなら、術者は〔次回+1〕される。
〈キュア・クリティカル・ウーンズ〉
5レベル
接触した仲間1体を、3d8ダメージ分治癒する。
〈ディヴィネイション〉
5レベル
術者が知りたいと望む、個人/場所/物事の名をあげること。神は術者に対象についての幻視、それもまるで術者がその場にいるかのようにはっきりとしたものを授けてくれる。
〈コンテイジョン〉
5レベル(持続)
術者が視認可能なクリーチャー1体を選択すること。術者がこの呪文が終わらせるまで、対象は術者の選んだ病を患う。この呪文が持続している間、術者は《呪文詠唱》に-1される。
〈ワード・オブ・ジ・アンスピーキング〉
5レベル
触れることによって、術者は物に宿る霊(精霊)と話をする。術者の触れる命無き物体は、術者の提示する質問3つに、できうる限り答えてくれる。
〈トゥルー・シーイング〉
5レベル(持続)
目前に横たわる万物の本質に対して、術者の目が開かれる。幻影を見破り、隠されている物事を目にするのだ。GMは、あらゆる幻/偽り/魔法/その他を排して、術者の目前の領域を描写することになる。この呪文が持続している間、術者は《呪文詠唱》に-1される。
〈トラップ・ソウル〉
5レベル
瀕死のクリーチャーの魂を宝石の中に閉じこめる。囚われたクリーチャーは自身が囚われていることを認識するものの、呪文/交渉/その他の影響を通して操ることは可能だ。囚われたクリーチャーに対するムーヴは全て+1される。術者はいつでも魂を解放できるが、いったん自由にしたなら、再度捕獲することはできない。
〈ワード・オブ・リコール〉
7レベル
単語を1つ決めておくこと。この呪文が詠唱された後、術者が決めておいた単語を最初に口にしたとき、術者と、呪文が唱えられるとき術者に触れていた仲間たちは、呪文が詠唱されたまさにその場所へと即座に戻ってくる。保持できる場所は1つのみだ。その単語が口にされる前に、〈ワード・オブ・リコール〉が再度詠唱されたなら、以前の呪文を上書きすることになる。
〈ヒール〉
7レベル
接触した味方1体を治癒する。回復するダメージ量は、術者の最大HPに等しい。
〈ハーム〉
7レベル
敵1体に触れることで、神の怒りを叩き込む。対象に2d8ダメージ、自らに1d6ダメージを与える。なお、このダメージは[アーマー無効]。
〈セヴァー〉
7レベル(持続)
対象の付属肢(例えば腕、触手、翼など)を1つ選択すること。その付属肢は対象の身体から魔法によって切り離される。ダメージは発生しないが、かなりの痛みを伴う。付属肢の欠損により、例えば翼あるクリーチャーが飛んだり、雄牛がその角で突き刺したり、できなくなるかもしれない。この呪文が持続している間、術者は《呪文詠唱》に-1される。
〈マーク・オブ・デス〉
7レベル
術者が真の名を知っているクリーチャーを1体選ぶこと。この呪文は対象の身体の表面に消えることのないルーンを刻みつける。対象がそれを読んでしまったなら、命を失うことになる。
〈コントロール・ウェザー〉
7レベル
雨/日光/風/雪を乞う祈りを捧げること。一日がそこらのうちに、神は報いてくれることだろう。天気は術者の意志に応じて変化し、数日続くことになる。
〈ストーム・オブ・ヴェンジェンス〉
9レベル
術者の選んだ自然ならざる天候を、神が引き起こす。求めよ、さればもたらされん。血や酸の雨、魂群れる雲、建物を吹き飛ばすほどの風、その他術者が思い描いた通りの天候が発生するだろう。
〈リペア〉
9レベル
対象の過去に起きた出来事を1つ選択すること。その出来事で生じた全ての影響(ダメージ、毒、病気、魔法の効果などが含まれる)は終わりをむかえ、修復される。HPと病気は癒やされ、毒は中和され、魔法の効果は終了するのだ。
〈ディヴァイン・プレゼンス〉
9レベル(持続)
術者のいるところに立ち入るには、あらゆるクリーチャーは術者の許可を求めなければならない。立ち入らせたいなら、術者は声に出して許可を与える必要が生じる。術者の許可がもらえなかったクリーチャーは、術者のいるところでダメージを受けるたびに、追加の1d10ダメージを被る。この呪文が持続している間、術者は《呪文詠唱》に-1される。
〈コンシューム・アンライフ〉
9レベル
術者が触れた知性を持たないアンデッド・クリーチャーは破壊される。そして、術者はアンデッドの死のエネルギーを奪い取り、自分自身、または隣にいる術者が触れている味方を治癒する。治るダメージ量は、術者が破壊する直前のそのクリーチャーに残っていたHPと等しい。
〈プレイグ〉
9レベル(持続)
都市、街、野営地、その他人々が生活する場所を1つ指定すること。この呪文が効力を保っている間ずっと、その場所には神が司ることにふさわしい災厄が降りかかる(蝗の群れ、第一子の死など)。この呪文が継続している間、術者は《呪文詠唱》に-1される。