ドルイド

焚き火のまわりに目を走らせてみよう。どういったわけで、この、都会のほこりと汗の悪臭のこびりついた輩のところへやってくることになったのだろう。ひょっとすると、優しさからかもしれない。子を見守る母熊のように彼らを守るのだろうか。彼らはもう君の群れの仲間なのだろうか。奇妙な兄弟姉妹を持ったものだ。君にくだされた霊感がどうあれ、君の鋭い感覚と鋭利きわまる爪がなければ、彼らの失敗は明白だ。

君は聖域に属する者だ。土より生まれ、精霊の刻印をその肌に宿している。あるいは君にもそれ以前の人生があったかもしれない。彼らのような都市居住者だったかもしれない。だが今はもうそうではない。君は決まった形を捨て去ったのだ。盟友たちが石彫りの神々に祈る声、銀製の殻を磨く音に耳をかたむけろ。彼らは君が捨ててきた退嬰の町で栄光を取り戻せると語るのだ。

彼らの神々は幼子に過ぎず、その鋼はいつわりの護りでしかない。君は古き教えを生き、大地そのものの皮をまとっている。宝物の分け前はもらうだろうが、君が彼らと同じ道を歩き続けるのかどうかは、時がたてばわかるだろう。


名前

エルフ:ハイコラクス、イーサンウィ、シナセル、デーマノル、メノリール、ミスラーラン、タエロス、イーゴル

ハーフリング:タナー、ダンスタン、ローズ、アイビー、ロバード、マブ、シスル、パック、アン、セラ

ヒューマン:エラナ、オベリス、エラン、シラ、アンダンナ、シヴォーン、アジズ、ペリン、シベル、ニルス、ウェイ


外見

各項目から1つずつ選択、あるいは自作して記入:

髪:ボサボサ髪、編まれた髪、毛皮のフード

瞳:聡明な瞳、野性的な瞳、不安にさせる瞳

衣服:儀式用の服装、 実用的な皮服、雨風にさらされた獣の皮


能力値

最大HP:6+【耐久力】

基礎ダメージ:d6


開始時のムーヴ

種族を1つ選択して、対応するムーヴを獲得:

エルフ

古き木々の樹液が、体内を巡っている。他の慣れ親しんだ土地に加えて、「大いなる森林」は常に自らの土地とみなされる。

ヒューマン

祖先が動物たちを牧草地と農場につなぎとめる術を身につけたがため、過度にその動物たちと結びついている。通常の選択肢に加えて、いつでも家畜化された動物の姿を取ることができる。

ハーフリング

湧き水と小川にちなんだ癒やしの詩を歌う。《キャンプ》するなら、自分と仲間たちの回復に+1d6。


開始時に次のムーヴを持つ:

《大地より生まれ出で》

力強く歳月を重ねた精霊たちのいる場所で魔法を身につけた。そして、その精霊たちは、あなたに己が眷属としてのしるしを刻んだ。どこにいようとも、それは体内で息づいており、精霊たちの姿を取ることを可能たらしめている。次から1つ選ぶこと。それこそが慣れ親しんだ土地となる。《シェイプシフター》を用いる際は、選んだこの土地に棲んでいるであろう、あらゆる動物の姿を取ることができる。

  • 大いなる森林
    • 草木のそよぐ平原
      • 広大な砂漠
        • 悪臭ふんぷんたる沼地
          • 河川の三角州
            • 大地の奥深く
              • 瑠璃色の島々
                • 大海原
                  • そびえ立つ山々
                    • 極寒の北方
                      • 枯れ果てた不毛の地

                        《大地より生まれ出で》により、身体にしるしが刻まれる。土地の精霊を反映するこの発現を1つ決定すること。雄鹿の枝角、豹の斑点、さらに雑多な形(葉のような髪や、光り輝く水晶のような瞳など)をとることだろう。どのような姿を取ろうとも、発現はそのまま残る。

                        《自然界の支えによりて》

                        飲み食いする必要がない。ムーヴが食料を消費するよう指示してくる場合は、無視すること。

                        《精霊のことば》

                        豚の低い唸り声、イヌ科の吠える声、小鳥のさえずり、そして野生のクリーチャーの呼び声。それらがこのPCにとっては言語となる。慣れ親しんだ土地で生まれ育ったあらゆる動物および、《エッセンス体得》した存在とその同類のことばがわかる。

                        《シェイプシフター》

                        精霊に呼び掛けることで自らの姿を変えるなら、ダイス・ロール+【WIS】。*10+なら、〔ホールド3〕。*7-9なら、〔ホールド2〕。*6-なら、GMがどのような成り行きを述べたとしても、それに加えて〔ホールド1〕。

                        《エッセンス体得》しているあらゆる種、あるいは慣れ親しんだ土地に棲んでいるあらゆる種の、物理的な姿を取ることができる。使用者とその所持品は、変身した種の姿の完全なる模倣の中に溶け込む。鉤爪、翼、エラ、大気ではなく水で呼吸するといった、その姿の生得能力と弱点とを持つことになる。能力値は通常のものが用いられるのだが、引き起こすのが難しくなるムーヴもあるかもしれない。例えば、家猫がオーガと戦うのは困難極まる。また、GMがこのPCのとる新たな姿に関係するムーヴを教えてくれるだろう。〔ホールド〕を1点消費することで、そのムーヴが行える。〔ホールド〕が尽きたなら、生来の姿に戻ってしまう。いつでも、〔ホールド〕を全て消費して、姿を生来のものに戻すことができる。

                        《エッセンス体得》

                        時間をかけて動物精霊1体を熟視するなら、《シェイプシフター》で装える姿に、その動物精霊の種を追加することができる。


                        属性

                        属性を1つ選択:

                        混沌

                        文明を象徴するものを破壊する。

                        何か、あるいは誰かの成長を助ける。

                        中立

                        自然に反する脅威を滅ぼす。


                        所持品

                        所持限界:6+STR

                        • 自らの土地をあらわすものをいくつか。特徴を述べること。

                          防御物を選択:

                          • ハイド・アーマー([1アーマー][装着][重量1])
                            • 木製のシールド([+1アーマー][重量1])

                              武装を選択:

                              • シレーラ([近接][重量2])
                                • スタッフ([近接][両手用][重量1])
                                  • スピア([長物][投擲][近距離][重量1])

                                    1つ選択:

                                    • 冒険道具([使用回数5][重量1])
                                      • 湿布と薬草([使用回数2][手間取る][重量1])
                                        • ハーフリングのパイプ葉([使用回数6][重量0])

                                          縁故

                                          既存/自作の項目に、少なくとも1つは、仲間の名前を記入すること:

                                             は狩人よりむしろ、獲物に近い匂いがする。

                                          精霊たちはかつて   に従うことの大いなる危険を語った。

                                             に、慣れ親しんだ地の秘密の儀式を見せたことがある。

                                             とは互いの血を飲みあったことがある。これにより両者は絆で結ばれている。


                                          上級ムーヴ

                                          レベル2〜5になったときは、次のムーヴから1つを選択取得:

                                          《狩人の兄弟》

                                          レンジャー・クラスからムーヴを1つ選択取得する。

                                          《血染めの牙と爪》

                                          適切な動物の姿(物騒なもの)をとるなら、ダメージをd8に引き上げる。

                                          《囁きによりて交わる》

                                          ある場所で時を過ごし、そこに棲んでいる精霊たちを心に刻んで、その地の精霊たちに呼びかけるなら、ダイス・ロール+【WIS】。自分と仲間たち、その近くの精霊にとって、重大な幻視が授けられる。*10+なら、幻視は明解で役立つものだ。*7−9なら幻視は曖昧で、何を指すのか理解しにくい。*ミスなら、幻視は動揺を引き起こす/恐れを抱かせる/心に痛手を負わせるようなものとなる。GMが描写するだろう。〔次回-1〕されてしまう。

                                          《樹皮の覆い》

                                          両足が大地に触れている限りは、アーマーに+1。

                                          《虎の眼》

                                          (泥/汚物/血などで)動物1体にしるしをつけるなら、その目を通してものを見ることができるようになる。どれほど遠く離れていようとも、あたかも自らの目であるかのような視覚を得るのだ。同時に複数の動物に、このしるしをつけておくことはできない(1体のみ)。

                                          《脱ぎ捨て》

                                          《シェイプシフター》中にダメージを受けたなら、生来の姿に戻ることでダメージを無効化するという選択がとれる。

                                          《ものと語らう》

                                          砂、海、石の内にも精霊の姿を見る。なので《精霊のことば》《シェイプシフター》《エッセンス体得》のムーヴを動物と同じように、命無き自然物(植物や岩)や、そこから生まれたクリーチャーに適用することができる。《シェイプシフター》時の姿として、もとをそのまま写し取るか、どことなく人間っぽい形の移動可能な実体かの、どちらかをとることができる。

                                          《姿の作り手》

                                          《シェイプシフター》使用時、能力値を1つ選択すること。姿を変えている間、その能力値を用いるダイス・ロールには〔継続+1〕される。GMも能力値を1つ選ぶ。姿を変えている間、その能力値を用いるダイス・ロールには〔継続-1〕されてしまう。

                                          《四大精霊の支配》

                                          火/水/土/風の原始の精霊たちに呼びかけ、仕事を行わせるなら、ダイス・ロール+【WIS】。*10+なら2つ選択。*7-9なら1つ選択。*ミスなら、呼びかけの結果として、何らかの大災害が発生する。

                                          • 望んだ効果が現実のものとなる
                                            • 自然が求める対価を払わずに済む
                                              • 暴走させない

                                                《均衡》

                                                ダメージを与えたとき、〔均衡1〕を得る。他者に触れて、生命の精霊を注ぎ込むなら、〔均衡〕を消費することができる。消費した〔均衡〕1点につき、対象のHPが1d4治る。


                                                レベル6〜10になったときは、次から、あるいは2〜5レベルのムーヴから1つを選択取得:

                                                《無形の容認》

                                                《シェイプシフター》使用時、1d4を振って、その出目を〔ホールド〕に加える。

                                                《ドッペルゲンガーの舞踏》

                                                《エッセンス体得》を特定個人に用いることが可能となり、対象の姿(エルフ、人間、それに類するもの)そのものがとれる。発現を抑制することもできるが、そうした場合、もとの姿に戻るまで〔継続-1〕。

                                                《血と怒号》

                                                置き換え:《血染めの牙と爪》

                                                適切な動物の姿(物騒なもの)をとるなら、ダメージをd10に引き上げる。

                                                《ドルイドの眠り》

                                                このムーヴをとったなら、ふさわしい場所で安全に過ごす機会を得たとき、自身を新たな土地に慣れ親しませることができる。この効果は1度しか発生せず、かかる時間と払うべき対価はGMが述べる。以降、このPCは2つの地の《大地より生まれ出で》た存在と見なされる。

                                                《世界と語らう》

                                                必要条件:《ものと語らう》

                                                世界を編む織物の様相を目にするようになる。なので《精霊のことば》《シェイプシフター》《エッセンス体得》のムーヴを、純粋な四大元素(火、水、風、土)にも適用することができる。

                                                《追跡者の姉妹》

                                                レンジャー・クラスからムーヴを1つ選択取得する。

                                                《姿の改変者》

                                                必要条件:《姿の作り手》

                                                動物の姿をとっている間は、アーマーを1引き上げるか、与えるダメージに+1d4することができる。姿を変える際にどちらかを選ぶこと。

                                                《キメラ》

                                                《シェイプシフター》を用いる際に、最大3つまでの異なる姿を融合させた外形を作ることが可能となる。例えば、鷲の翼と雄牛の頭を持つ熊になることができるのだ。各々の特徴により、異なるムーヴが行使できるようになる。その他の点では、《キメラ》形態は《シェイプシフター》と同じルールに従う。

                                                《天候を織りなすもの》

                                                日の出時、屋根のない空の下にいるなら、GMはその日の天候がどうなるのかを聞いてくる。好きに答えること。それが現実のものとなる。