[単体][大型][コンストラクト][恐怖存在]
強打(d10+3ダメージ)
20HP 1アーマー
[近接][長物][強烈]
特質:四肢や頭部などが多数
死体に死体を縫い合わせることで、よろめき歩く暗黒魔術の集積としてこの巨体が作り上げられる。大多数のアンデッドは操って利用するために作り出される。塔を建てる、あるいは守護者としての務めを果たすといった、なんらかの目的にかなうように作られるのだ。アボミネーションはそうではない。その忌まわしき四肢に活力を授けるべく行われる儀式の最終局面で、苛烈なまでの憎悪が吹き込まれるため、アボミネーションはただ1つの仕事しか理解できない。自らが決して宿せぬもの、すなわち生命をズタズタに引き裂くことしかできないのだ。多くの黒魔術の徒は、この巨躯の化け物についての最も大切な事実を知ると、凄まじくうろたえる。アボミネーションは主の何たるかを知らないのだ。
本能:生命を終わらせる
[単体][魔法存在][知的]
悲鳴(d10ダメージ)
16HP 0アーマー
[近距離]
特性:実体をもたない
この復讐心をたぎらせた霊との遭遇から退避するなら、単に聴覚を失うだけですみ、自分はついてたと思いながら、平穏なで音のない日々を過ごせる。一見しただけでは、幽霊や彷徨える魂と間違われることも多いものの、バンシーは遙かに剣呑な能力、すなわち激怒時の音による攻撃で正体がわかる。そして、彼女の怒りを買うのは容易い。裏切りの犠牲者(愛するものによる背信が多い)であるバンシーは、自らの立腹を、血肉を腐らせ感覚をかき乱す怒号や悲鳴でもって知らしめる。彼女の報復を助けることができるなら、返礼がもたらされると言われる。霊の踏みにじられた愛情こそがその望みである場合は、ううむ、また別の問題だ。
本能:復讐する
[単体][大型][知的][蓄財]
強打(d10+3ダメージ)
16HP 1アーマー
[近接][長物][強烈]
アンデッドが血肉を常食とすることは、ほぼ誰でも知っている。暖かさ、血液、生体組織こそが、連中の不浄なる存在をこの世にとどめるのだから。このことはほとんどの、黒魔術によって動く知性を持たない死者には当てはまる。ディヴァウラーはその限りではない。とりわけ邪な人物(人心をもてあそぶものや破戒僧など)がもおぞましい形で死亡したなら、ダンジョン・ワールドにおける闇の力が、ある種の命を与え現世に呼び戻すのだ。にもかかわらず、ディヴァウラーはヒューマンやエルフの血肉を栄養源としない。ディヴァウラーは魂を食らうのだ。自我あるのものみが楽しめる快楽でもって殺し、犠牲者が最後の息を吐き出す瞬間に、溺死寸前のような勢いで息を吸い、魂を呑み込むのだ。かくのごときクリーチャーに魂を食べられたなら、どうなってしまうのだろう? 知ることは恐ろしいので、敢えて答えを求めるものはいない。
本能:魂をご馳走とする
[単体][超大型]
噛み付き(d10+3ダメージ[3貫通])
20HP 2アーマー
[長物][無残]
このクリーチャーはアンデッドなのか、それともとりわけ稀少で冒涜的な素材で作られたゴーレムなのか、神秘主義のソーサラーたちの間でも意見が分かれる。死せるドラゴンの骨・筋肉・鱗が、この陰気な自動人形を構成している。翼はあれども飛べず、ドラゴンの姿をとれどもかの高貴なる存在のように猛火を宿すことはない。ドラゴンボーンはひねくれた忠義をもって己が主に仕え、競争相手たる他のネクロマンサーどもの砦と塔への襲撃に差し向けられる。邪なる気質が少なからず注ぎ込まれたことで、このドラゴンの亡骸はまともでなくなってしまったがゆえに。
本能:仕える
[大群][組織化]
錆びた剣(d6+1ダメージ)
7HP 2アーマー
[近接][長物]
特質:触れなば凍える
ノルデマークでは、木造の集会場にて、老若男女が死んだ貴人の向かう場所の物語を語る。神々しい山々の頂に蜂蜜酒の大広間があり、そこでは勇敢なるものたちが世界最後の戦いに備え待機している。美しい場所だ。死後に向かいたいと思えるような地といえよう。では、恥ずべき死者は? 武人であるにもかかわらず、毒殺されたり卑怯な行いの最中に命を落としたものは? そう、蜂蜜酒の大広間は誰彼かまわず門戸を開くわけではない。凍りつき、心ねじ曲がり、嫉妬からくる怒りによって力を与えられ、戻ってくるものも中にはいるのだ。彼らは巨人やトロウルの軍勢ではなく、かつては顔見知りだった人々の住む街を相手に、果てのない戦いを繰り広げる。
本能:命あるものから奪う
[単体][悪辣][恐怖存在]
幽霊の接触(d6ダメージ)
16HP 0アーマー
[近接][長物]
特質:実体を持たない
どんな文化であっても、この物語は同じように語られる。生きて、愛し/憎んで、勝利し/破れ、あまり好かれぬままなんらかの理由で死に至る。こうして、幽霊のごとき存在となり、失望と抱いている想いに圧倒されてしまう。死者を見つけ出し、ゴーストが正しき安息へと至るのを助ける役目を引き受ける、勇敢で心優しい人々もいる。そういった者たちはたいてい、酒場に腰を下ろして目にした恐怖を酒で紛らわせていたり、癲狂院にて訳のわからない独り言を述べていたりする。どのような形で関わろうが、死は命あるものに犠牲を強いるのだ。
本能:出没する
[一団]
爪(d8ダメージ[1貫通])
10HP 1アーマー
[近接][無残]
腹が減った。ひもじいひもじいひもじい。絶望と、虚ろなる胃袋の渇望は分かちがたきもの。鋭い爪で肉を引き裂き、歯で穿ち、骨を砕いて内側の柔らかな骨髄を吸い出そう。憎悪を吐き、嫉妬に満ちた怒号を発し、ねじれた脚で突撃する。生ける肉塊を怯えさせ、恐怖の匂いでもって味よきものとする。ごちそうだ。小作人、騎士、魔法使い、賢者、公子、司祭、その全ては、実に美味な食肉を生み出す。
本能:食べる
[単体][魔法存在][知的][慎重][蓄財][コンストラクト]
魔法のちから(d10+3ダメージ[アーマー無効])
16HP 5アーマー
[近距離][遠距離]
「とうとう連中はおぬしの功績をたたえ、巻物と宝石飾り付きメダリオンを授けるのだな。あの頃の儂は、防御術(アブジュレイション)の達人と呼ばれたものだ。なあ、ご老輩。あの嫉妬深いうすらバカどもは、弱々しくしわくちゃで、そうとう耄碌しとる。見習いがいいところなのに、新評議会を自称する始末。反吐が出る、というか、まだ可能ならそうしたろうな。授与は名誉なことで、儂は永遠に記憶される、と連中は言ったさ。賛辞のようにも聞こえた。が、ある意味、ふさわしかった。そう思わぬか? 諸々の儀式を修得するのに10年、材料の収集にさらに4年かかったが、儂の尽力の成果は、おぬしが目にしている通り。儂は耐え抜き、生き長らえた。いずれ、この時代の終わりと、次の時代の夜明けを目にすることになろうよ。こうせねばならぬのは心苦しいが、おぬしも理解はできよう。儂の研究を危うくすることなど認められぬのだ。死神と対面したなら、よろしく言っといておくれ」
本能:命無く生き長らえる
[一団]
噛み付き(1d8ダメージ)
10HP 0アーマー
[近接]
人を殺したことから逃れることなどかなわない。実際できないのだ。法を逃れることはできるだろうし、最終的には良心に苛まれることもなく、どこかの大邸宅で満足して死を迎えるかもしれない。しかしながら、他ならぬ神々が君の悪行を認めているなら、その命運は尽き果て、モーグが誕生することになる。モーグはスケルトンだ。血肉と肌と髪の毛は全て腐り落ちている。そう、内蔵以外は全て……ねじくれ節くれだった内蔵は、その腹部からぶら下がったままだ。魔法より保たれており、絞首紐のように首元に巻き付いていることが多い。厳密に言えば、モーグは思考しないものの、苦痛に苛まれている。モーグは殺し、大惨事を引き起こし、その魂は安らぐことがない。それこそが、彼らの犯罪ならびに、互いに殺し合うことを恐れぬ全人類に対する罰なのだ。神々は公平にして辛辣なのだから。
本能:大惨事をもたらす
[単体][神性存在][蓄財]
強打(d10+2ダメージ)
16HP 1アーマー
[近接]
死者を崇める文化がある。そこでは、死者を冷たい大地に埋めて、その逝去を悼んだりはしない。その文化に属する人々は、永劫の安息のために、数週間かけて尊き死体を整える。神殿、ピラミッド、石造りの巨大なアーチ型地下墓所が、死者の家として建造され、そこには奴隷・ペット・黄金が収められる。黒き門の向こうにおいても贅沢に暮らすにしくはない。違うかな? この手の地下墓所に誘惑されることなきよう。もちろん、その貪欲な顔つきには気づいているさ。私の警告を心に留めるか、さもなくば恐るべき運命に敢えて飛び込み、煩わされることを望まぬ栄光ある死者のもとへと向かえ。盗掘はマミーの憤怒を引き起こすのみ。警告されなかった、などとは言うなかれ。
本能:永久の安息を楽しむ
[大群][隠密]
引き裂く(d6ダメージ)
7HP 1アーマー
[近接]
特質:翼
死霊術の徒であれば、「アンデッド」という名称が適用されるのは、生と死とを体験た後、ある種の命をもった状態に帰還したものたちだけではない、と教えてくれるだろう。黒き門の向こう側に活力の源を持つクリーチャーに、ふさわしい名なのだと。人々がナイトウィングと呼ぶクリーチャーもそのひとつ。死の領域の影ある光を力の根源とする。堂々たる姿を取り、影に覆われ、翼あるクリーチャー(蝙蝠のようなものもいれば、禿鷲のようなものもいるし、古びた革のようになっているものもいる)であるナイトウィングは、群れなす捕食者として旅をし、畜牛・馬・晩鐘を過ぎても外出していた不運な小作農を襲い、血肉を剥ぎ取る。夜空に注意を向け、やつらの赤い瞳を探せ。耳を澄ませて、奴らの甲高い鳴き声を聴き取れ。そして、奴らが上空を通過する前に身を隠せるよう、神々に祈るのだ。
本能:狩りをする
[大群][大型][魔法存在][コンストラクト]
影の接触(d6+1ダメージ)
11HP 4アーマー
[近接][長物]
特質:影形態
我ら元素精霊に呼び掛けん。永久に燃え盛る火よ来たれ。生命をもたらす水を召喚す。不動なる地に願い奉る。絶え間なく変化する風に請う。我らが讃え、感謝を捧げるも、退去を願うは、今あげた元素精霊。今宵、我らが呼び掛ける元素精霊は、別な名で知られる。我らが招くは夜の元素精霊。シャドウ、汝をそう名付けよう。死の御使いにして黒き刺客よ、我らのものとなれ。捧げものを受け取り、我らの命に従いたまえ。黎明の光差すそのときまで。
本能:闇で包む
[大群][大型][コンストラクト]
尾で打つ(d6+1ダメージ)
11HP 2アーマー
[近接][長物]
特質:吸血鬼を生む
「吸血鬼アスワングの猟犬にして、鞭のようにしなやかな尾で跳ねるもの。吸血鬼により遣わされ、2本のひん曲がった脚の上には、ネズミさもなくばワニのごとき醜悪な頭。毛むくじゃらで歯は鋭いやもしれぬ。干からびた翼を持つも用いることあたわず。長い鞭のごとき尾の先端には毒を宿す。愚劣で、執念深く有害なこの猟犬は、産声を上げた面妖な陶器の瓶より解き放たれるや、ありとあらゆる無秩序を引き起こす。かくのごとく浅ましきものを愛せるのは吸血鬼のみ」
本能:かき乱す
[大群]
強打(d6ダメージ)
7HP 1アーマー
[近接]
忌まわしき骨、忌まわしき骨、忌まわしき乾いた骨。
本能:うわべに張り付いた命を奪う
[単体][蓄財]
衰弱させる接触(d10ダメージ)
12HP 0アーマー
[近接]
特質:実体を持たない
ある種の人々は命を失うときに、最愛の場所にしがみついてしまい、死神すらも引き剥がすことができない。神への献身よりも神殿への愛が勝る司祭。自らの金庫室を手放すことが耐えられない、銀行ギルドの職員。飲んだくれと、彼が贔屓にしていた酒場。全てが並外れたスペクターを生み出す。スペクターは、通例アンデッドを駆り立てる飢えではなく、独占欲から行動を起こす。他人がスペクターの拠り所を、同じぐらい強く愛するようになるかもしれないと警戒して、追い払おうとするのだ。こういった場所はその新参者の所有となっており、この人物がスペクターに安息をもたらすべく誰かを送り込んでくる前に、この不可視の霊は相手を殺そうとするだろう。
本能:その場所から命あるものを追い払う
[一団][隠密][組織化][知的]
超自然的な腕力(d8+5ダメージ[1貫通])
10HP 2アーマー
[近接][強烈]
特質:姿を変える、大昔の精神性
我々がヴァンパイを恐れるのは、彼らに惹きつけられるからだ。我々に非常に似通っているがゆえ。あるいは、美しく、情熱的で、実力あるという、そうありたいと願う有り様に、あまりに近いがために。逆にヴァンパイアは、暖かで、優しく、命を有するという、持つことのかなわぬ事柄がため我々に惹きつけられる。だが、この苛まれたものたちが期待できるのはせいぜい、恐るべき呪いを分け与えてもらう程度だ。食餌のたびに、自らを苛む呪いを他者にうつす危険を冒しており、そうなったものは創造者の邪なる種を宿すことになる。ヴァンパイアはヴァンパイアを生み出し、苦悩が苦悩を生じさせるのだ。誘惑に屈することなきように。さもなくば、影の冠ならびに永遠の苦悩という鎖、すなわちヴァンパイアの恩寵を授けられてしまうだろう。
本能:心を操る
[大群][組織化][知的]
飛びかかる(d6+1ダメージ[1貫通])
7HP 1アーマー
[近接]
特質:影形態
ナイトウィングとおなじく、ワイト・ウルフは我らの世界にて生まれたクリーチャーではない。どうにかして死の黒き門の封印から抜け出したこの霊は、巨大な猟犬や影の狼の姿を取り、戯れに生者を狩る。強大なるボスに率いられ、群れをなして移動するものの、本物のイヌ科動物には見られない知性らしきものを有する。ワイト・ウルフのワイルドハントは理知的なアンデッド、すなわちリッチやヴァンパイアなどの目にとまる。こういったアンデッドどもは時折ワイト・ウルフのボスと契約を結び、協力して身の毛もよだつような目的に従事する。死の猟犬の吠え声に耳を澄ませ、その遠吠えがこちらに向けられていないことを祈ろう。
本能:狩猟する
[大群]
噛み付き(d6ダメージ)
11HP 1アーマー
[近接]
地獄から死人があふれでてきたとしたら……
本能:のおぉみそぉ