「誰もが高位司祭になれるわけじゃない、って言われたんだよ。みんな白き尖塔を使いこなせるわけなかろう、とも。で、命じられたのは床を磨くことさ。超神クトーニックが散らかった床をご所望になるとでも、ってさ。それこそが啓発と魔法に繋がるとか抜かすんだよ。へっ。すりむいた膝と荒れた手の間違いだろ。ほんと、聖職者になれたらなぁ」
本能:忠実に仕える
[群れ][知的存在]
剣(d6ダメージ)
3HP 1アーマー
[近接]
特質:尽きることのない熱狂
「やつらは、人間のくずだ。武装した男女の一団がぶらぶらと街に来て、どんな意図や目的があるにせよ、周りをぺしゃんこにするほどの、魔法やこの世で通用する力ってやつを振りかざすのだから。持ち込んでくる袋やたっぷりの戦利品からは、入手のために殺された哀れなクソ野郎の血がいまだに滴っている。俺に言わせれば、経済的破綻が待ってるだけだってのに。社会秩序全体が根こそぎ破壊されちまう。危険で、何をやらかすかわからない殺人放浪者なんだよ。え、待って、お前さん冒険者なの? ぜ、前言撤回」
本能:何が何でも冒険する
[群れ][知的存在][組織化]
短刀(d6ダメージ)
3HP 1アーマー
[近接]
破れかぶれが、山賊たちの合い言葉。厳しい時代、武器を拾い集め、性悪な男女と一味を立ち上げるほかに、やれることがあるだろうか? 追い剥ぎ、密猟、詐欺、横領、殺人は、卑劣極まりないものの、みな食わねばならない以上、彼らを責めることのできるものなどいようか? 翻って、中には悪心を抱くものもいるし、さもしい欲望を充足させるにはヤケになる必要などないなどと、言い切れるのだろうか? いずれにせよ、時には山賊になるか飢え死にするかの状況もあるのだ。
本能:盗む
[単体][知的存在][組織化]
信のおける短刀(b[2d10]ダメージ)
12HP 1アーマー
[近接]
天国に仕えるぐらいなら、地獄を支配する方がマシってもんだ。
本能:率いる
王宮の中で真実を語ることが許されているのはたったひとり。あらゆることについての率直で偽りない真実、それが事実だ。愚者は、鈴の音、意気揚々とした闊歩、チョークで白塗りにした顔の全てをもって、真実をほのめかす。ことの真相を王に告げることのできるものなど、他にいようか? 愚者を信じてみてはどうだろう。その言が、君の顔を真っ赤に激昂させて、愚者を下水に沈める寸前まで至った場合は、とりわけ。
本能:嘲笑う
[一団][知的存在][組織化]
槍(d8ダメージ)
6HP 1アーマー
[近接][長物]
貴族の護衛であれ、単なる飲んだくれの荒くれ者であれ、こういった手合いはさほど大差ない。気高き騎士ほどではないものの、誇り高き街の衛兵は昔からの専門職だ。こういった保安隊の人々は、自らの領主を示す色を身に帯びており(泥にくすんでいるように見える)、君主の豊かさ次第だが、ちゃんとした武器と相応の鎧を装備しているかもしれない。運のよい連中に限られるが。たとえそうであっても、黒の乗り手が森に出没するときは、誰かが現地で門を見張らなければならない。我々の多くが、こういった人々のおかげで生きのびている。まあ、今度衛兵が酔っ払って母親を侮辱してきたときは、思い出してやってくれ。
本能:命令通りに行動する
[単体][小型][知的存在][密やか][悪辣]
短剣(w[2d8]ダメージ)
12HP 1アーマー
[近接]
さて、たまたまひとつふたつのことに秀でているからといって、ある種族のことをこうだと推断するのは愚かしい。その反面、鋤は鋤にすぎないとも言える。あるいは、立派で物腰柔らかく優しいタイプのハーフリングは、故郷の草で覆われた丘からは出ないと決め込んでおり、人間世界のスラムや宿屋で出くわすタイプとは異なるのかもしれない。ひょっとすると、そもそもこちらが「ハーフリング(半人前)」と呼んだお返しとして、巾着切りをしに来たのかもしれない。誰もがこの呼び名を快く思っているわけではないのだから。あるい、施しを求める子供のふりをするという遊びに興じているのだろう。そして人間の傲慢な目では、手遅れになるまで、見分けすらつかないわけだ。まあ、そこはあまり重要ではない。自業自得だったと悟るより前に、連中はこちらの金を持って姿をくらませてしまうのだから。
本能:盗んだ贅沢品で暮らす
[魔法存在]
秘術の業を振るうもの全てが、冒険心のあるウィザードとは限らない。霊廟のネクロマンサーでも、古代の血脈のソーサラーでもないものたち。中には、ただの老いた男女でありながら、ひとつふたつ妙技を見いだす程度には才気あるものもいる。そういった知識を手にしたことで、少し頭がおかしくなっている可能性こそあれ、呪いを破ったり愛を確かめる場合は、似非ウィザードが助けになるかもしれない。もっとも、沼地でこの人物の不潔な小屋を見つけ出し、求められた対価を支払えるなら、だが。
本能:識る
誰もが仰ぎ見るダンジョン・ワールドの高司祭と尼僧院長は、ある種の畏敬の念を持って遇されている。剣の神ウル・トゥウ・ハクに忠誠を捧げているものであれ、尊き平和の娘ナマイアに静かな祈りを囁くものであれ、高司祭はわたしたちの理解のおよばぬ物事に多少通じている。神々は市場の呼び売り商人のように、彼らに語りかける。こういった理由と、彼らが秘密を担いものの道理を知るがゆえに、きらびやかなローブを纏い歩む高司祭を、わたしたちは遠巻きにする。
本能:導く
[一団][知的存在]
みすぼらしい弓(d6ダメージ)
6HP 1アーマー
[近距離][遠距離]
野生の地には、単に角や鱗を持つ獣以上のものが住まう。そして、そこに出ていく男女もいる。風の中に血の匂いを嗅ぎ取り、獲物の皮を纏って平原を闊歩するものたちだ。滅多に訪れない街で購入した信頼できる長弓を持とうが、骨と腱でできた短刀を持とうが、こういった人々は同族よりも、追跡し糧とする生き物との方に共通点が多い。厳めしく、陰気で物静かな彼らは、野生の地にある種の安らぎを見いだしている。
本能:生き残る
[単体][知的存在][組織化][慎重]
剣(b[2d10]ダメージ)
12HP 4アーマー
[近接]
壮大な馬上槍試合を、柵にしがみついて観戦しない若者などいるだろうか? きらびやかな鎧に反射した太陽に目を眩ませつつ、王と王妃の要望を満たすべく、鋼で身を飾り馬を駆るものになれればと強く望むことだろう。パンひとかたまりと不具の雌豚以外は何も持たない小作農の若者なら、持ち物全てと引き換えにランスと輝かしい三角旗を欲するに違いない。騎士は多種多様だ。聖戦士、誓いを立てた剣士、時には悪党ということもある。だが、どうあっても、目にしたみなの象徴となることは避けられない。騎士というものは、何らかの意味を持ってしまうのだ。
本能:規範に則り生きる
「10フィート棒。10フィート棒はこちらでお買い求めを。たいまつ、明るく熱々です。ラバも……頑固ですが、瑕疵なく育ってます。亜麻布の袋がご入り用では? さあ、こちらへどうぞ! 10フィート棒はこちらですよ!」
本能:儲ける
もしかすると、貴族の地位は神々によって授けられたのだろうか? それこそが、生来の富と権力とを代々引き継げる根拠なのだろうか? あるいは、何らかの秘訣があったり、血に魔法が流れているのかもしれない。小作人はひざまずき、すり傷を作り、仕事に精を出す。貴族は地位にふさわしい装飾品を身につけ、そして、「我らはみな重責に耐えているのだ」とのたまう。私たちの中には石の荷を背負うものもいれば、金の重責を支えるものもいる、ということなのだろう。苦難の人生だ。
本能:支配する
肥やしまみれで、存在の大いなる連鎖の最下層にて虐げられながら、私たちの食料を農場で育てる小作人たち。わたしたちはみな、その背中の上に立っている。小作人の中には他よりもうまくやるものだっているが、一生涯、金貨を目にするものはいない。彼らは夜、いつの日か、どうにかして、ドラゴンと戦い姫君を救出する様を夢見る。冒険者よ、かつての自分は違ったかのように振る舞うなかれ。そう、かつて抱いていた僅かな分別を失ってしまうまでは。
本能:なんとか生きていく
[大群][知的存在][組織化]
斧(d6ダメージ)
3HP 1アーマー
[近接]
田園地方では、彼らは無法者と呼ばれ、追い払われるか、殺されることになる。けれども街には隠れる場所だらけだ。ジメジメした地下室で地図を綿密に調べ、腐敗した体制に対する計画と陰謀を企てる。反逆者はネズミのように社会秩序をかじり続け、取って代わることで新生させるか、ただただあらゆるものを損なうことになる。変化と混沌との境界線は薄い。その際どい境界線を歩む反逆者もいれば、全てが燃え上がるのを目にしたいだけのものもいる。変装、闇に潜ませた短刀、頃合い良く投げ込まれるたいまつ。それらは全て反逆者の武器だ。ダンジョン・ワールドの貴族たちによく見受けられる心配の種は、燃えたぎる無秩序のたいまつ。それは反逆者の男女に由来する。
本能:秩序を転覆させる
[大群][知的存在][組織化]
槍(d6ダメージ)
3HP 1アーマー
[近接][長物]
逞しい腕を持つ民衆が、兵士さもなくば山賊になるのはままあることだ。所属を示す色の服を身につけ、身体に合わない鎧を着用して、その時代の戦争のために徴兵された1千にもおよぶ他の怯えた男女と共に、見知らぬ地へと進撃する。そうではなく、森に潜伏して、ヘラジカの密猟で生計を立て、王の護衛から要領よく逃れることになる可能性もある。大義のために軍務で命を危険にさらすほうがまだましかもしれない。親しい仲間たちと共に、勇敢にも運命を決めるコイントスを行って、裏面が出てもなんとか無事でいられることを願うことになるが。ただ、貴族たちは強健な男女を求めている。貴族はなんと言ってるかだって? 少数の兵士は、長ったらしい議論に勝る、だ。
本能:戦う
王たちの寵愛を受けるも、本当に信用されることはない。ミステリアスかつ秘密主義で魅惑的なスパイの人生は、市井の人に言わせれば、ロマンスと陰謀に充ち満ちたものだ。彼らは暗闇に身を潜める短刀であり、一対の監視の目。スパイは親友なのかもしれないし、恋人かもしれないし、毎日のように市場で見かける老人かもしれない。知るよしもない。おっと、君がスパイという可能性だってあるな。だって、人の心を、当人には悟られることなく変えてしまう魔法もあるって言うじゃないか。どうすれば君を信じられるのだろう?
本能:潜入する
行商中の渡りの鋳掛け屋を目にして、エールを一杯申し出たり、食べ物を提供しなかったなら、不運を残していくとされる。渡りの鋳掛け屋は風変わりで面白い。この変わった人々は、ガラクタを積んだ荷馬車を引き、お気に入りのラバと共に、街と街を繋ぐ道をしょっちゅう旅して回る。貧相な犬を連れ、いつだって語るに値する物語を用意している。手紙を携えていることもあるので、君が女王の早馬が届かぬ場所に住んでいても、幸運なら受け取れるだろう。親切にしたなら、萎れることのない薔薇、妖精の笑い声を奏でるチャイムを売ってくれるかもしれない。あるいは単に愛想のない行商人という可能性もある。見分けられるものではないが。
本能:製作する