[大群][組織化][慎重]
噛み付き(d6ダメージ)
7HP 4アーマー
[近接]
特質:群れとの精神的つながり、昆虫型生物
もっともな理由があって、このクリーチャーは(実は他のあらゆる昆虫と同じく)秩序の勢力にほど近いと主張されている。フォーミアンは社会秩序を具現化している。幼虫、孵化したて、成虫のことごとくが巨大な巣における自らの地位を認識する、完璧な階層社会だ。フォーミアンは、人と蟻とをいくぶん奇妙な形で結合させた姿をしている(聞くところによれば、蜂に似た翼ある部族が西の砂漠にいるという話もある。また中には、東の森林地帯に住むカマキリのように巨大な鋸歯状の腕をもつ部族もいる)。長身で、硬い外骨格と無情な心を備えたこの種類のフォーミアンは、社会の最下層だ。かくのごとき異質な心で、唯一理解がおよぶのは、丘陵地帯および六角形を連ねた巣の労働に、喜びを持って打ち込んでいるということだけだ。
本能:命令に従う
[一団][組織化][知的]
棘つきの鞭(d8ダメージ)
6HP 3アーマー
[近接][長物]
特質:群れとの精神的つながり、昆虫型生物
帝国を支配するのに必要な手は2つ。片手で王錫を振るい、片手で鞭を鳴らすことだ。この蟻の民その鞭に相当する。幸運にも、連中は余分な腕を2本備えているので、打ちつける鞭は数多い。彼らは莫大な数の働くドローンの群れを監督し、巨大な洞窟とジグラッドの建造へと向かわせる。そういった点在する場所に置いて、フォーミアンは目撃される。100匹に1体の割合で生まれる無慈悲な個体は、弱々しくほとんど知性を持たない同族よりも2〜3フィート背が高く、頭が切れて、それに釣り合った残虐な思考力を有する。彼らは事業を邪魔されない限り、柔らかい種族(人はそう認識されている)をたいていは無視するものの、偉業を妨害されたならまさしく全神経を傾けてくる。そんな目に遭うことは望むまい。
本能:命令を下す
[大群][知的][組織化]
逆棘つきの槍(b[2d6]+2ダメージ)
7HP 3アーマー
[近接][長物]
特質:群れとの精神的つながり、昆虫型生物
軍団兵という形であれ、フォーミアン常備軍という役割であれ、クイーンの近衛兵としてであれ、あらゆるフォーミアンの巣はこの最も危険な昆虫型生物を多数抱えている。甲皮の色は濃く、深い傷跡と儀式的な模様を刻んでいることが多く、それによりドローンの中にいても際立っている。このフォーミアン・センチュリオンは、フォーミアンの戦闘部隊なので、当然そうあるべきなのだ。巣にとっての敵を殺すという単一の目的のために、産み落とされ、育てられ、生きる。彼らは単一の精神と百の剣をもって戦う。これまでのところ、秩序の勢力はこのクリーチャーと人類との間に大規模な戦争が起きないよう配慮している。だが、小競り合いは散見される。熱を帯びるほどに羽を震わせて境界線上の街を強襲したり、新たに作った採掘鉱の掃除のために砂の塊を上から撒き散らしたりするからだ。彼らの所業は整然とした殺戮であり、一切のよろこびなくただ目的達成のために実行している。
本能:命令通りに戦う
[単体][超大型][組織化][知的][蓄財]
大顎による粉砕(d10+5ダメージ)
24HP 3アーマー
[長物][強烈]
特質:群れとの精神的つながり、昆虫型生物
規模や種類を問わず、あらゆる巣の中心部でクイーンは暮らす。巨人と同じぐらい大きく、護衛に守られて座し、全てのドローンとタスクマスターをただひとつの目的、すなわち自らの種の勢力を広げ、巣を拡張するために使う。卵を産み、育むことも目指す。私たちはこのクリーチャーの精神を理解する術を持ち合わせていないが、クイーンがなんらかの方法でその子供たちと意思疎通していることが知られている。はなはだしい距離的な隔たりをものともしない上に、弱々しくのたくる幼虫の頃から、言葉を用いることなく、大地や石の有り様および戦争の方法を教え始めるのだ。クイーンを殺せば巣は無秩序へと叩き込まれる。クイーンがいなければ、残されたものたちは我を忘れるほどのたがの外れた怒りでもって、互いに牙を剥くのだから。
本能:フォーミアンの勢力を広げる
[一団][組織化][知的]
弓(d8ダメージ)
6HP 1アーマー
[近距離][遠距離]
特質:匂いを追跡
ひとたび血の匂いを嗅ぎつけられてしまえば、逃げ切ることはできない。神々の介入や、少なくとも公爵の野伏部隊がなければ無理だ。砂漠の奥地は、分け入って探索するのが危険な場所である。もし転落して足を折ったりよくないサボテンを食べてしまったなら……ノールに見つけられる前に渇死できれば僥倖というものだ。連中は獲物を生かしておくことを好む。食事を滋味豊かなものとする、骨の砕ける音と断末魔の悲鳴を味わうためだ。吐き気を催す怪物だろう? ノールは獲物が死ぬまでの間、ゆっくりと確実に狩りたてる。砂漠の風の中に笑い声を耳にしたなら、お気の毒さま。奴らに殺される前に、死神が来訪して命を奪ってくれるよう、せいぜい祈ることだ。
本能:弱者を餌食にする
[単体][神性存在][知的][組織化]
儀式用ダガー(d10+2ダメージ)
18HP 1アーマー
[近接][長物]
特質:嗅覚
おや、密使だ! 素晴らしい。ノールが使者を送るなんて知らなかっただろう? そうさ、この汚らしいハイエナどもだって、たまには愛想よく振る舞わきゃならんこともある。あー、いや、オレたちに対してじゃない。ドワーフとでもないな。つまり、密使ってのは群れの一員でありながら、よだれを垂らすデーモン・ロードと直接交渉するやつのことさ。おぞましいだろう? まったくその通りさ。猟犬は、ご主人様の手に握られた鎖に繋がれて、かしずくって寸法だ。このノールはご主人様の声を感じ取る。その声を耳にして、従うのさ。
本能:授けられた見識を分かち合う
[単体][知的][組織化]
剣(b[2d10]ダメージ[1貫通])
12HP 2アーマー
[近接]
特質:嗅覚
どのような群れにも支配する犬がいる。おそらくはデカい。手っ取り早く力を誇示するにはそれが一番だからだ。とはいえ、ひょろ長く不潔な雑犬が務めることも少なくない。肝心なのは体躯や牙の鋭さではなく、残忍性。人の同胞を躊躇なく殺し、群れに見張らせて食らう類の残酷さだ。群れを脅しつけ人に牙を剥かせる、そんな粗雑なやり口も厭わない。ノールがかくのごとく互いに、すなわち命ある同族に対してすら酷薄な存在なのだというなら、人のことをどうみているのかわかろうものだ。そう、肉食動物の世界で、単なる食肉とされるのは大変なことだ。
本能:群れを駆り立てる
[大群][知的][組織化]
鋸歯の刃(d6+2ダメージ[1貫通])
3HP 0アーマー
[近接][無残]
オークの大群は野蛮で血に飢え、憎しみに満ちた部族が集う。神話と物語には、彼らの怒りの起源が語られている。デーモンの呪い、故国の崩壊、エルフの魔法の暴走などだ。だが、真実は時間に埋もれてしまった。有能さを示したオークは、男も女も老いも若きもひとりのこらず、戦士長と己が部族に忠誠の誓いを立て、ブラッドウォーリアの鋸歯の刃を身に帯びる。人は訓練されることで、戦って殺すようになる。オークはそうするために生まれてくる。
本能:戦う
[単体][大型][神性存在][知的][組織化]
巨大肉切り包丁(d10+5ダメージ)
20HP 0アーマー
[近接][長物]
特質:突然変異
夜の血による不浄なる聖別の儀式に汚染されることで、大部族の戦士の中には、歪んだ騎士の類に昇進するものもいる。自らの正気と引き換えにこの栄光を手にしたバーサーカーは、渦巻く狂気の世界へと半ば踏み込んでいる。こうすることで、バーサーカーは己が部族で抜きん出るものの、時間の経過と共に混沌に侵食されていく。数年以上生きるバーサーカーはまれであるが、身の毛もよだつねじ曲がった姿、伸びゆくいくつもの角状突起、鉄の肉切り包丁を握り戦いにおいて都合の良い追加の腕、などを身につける。
本能:暴れ回る
[単体][大型]
大槌(d10+3ダメージ[アーマー無視])
16HP 0アーマー
[近接][長物][強烈]
「勇敢な旦那様、部族の地の踏破を試みられる前に、サー・ラグナスの物語にしばし耳を傾けてください。ラグナスさまはあなた様に似ておいででした、旦那様。騎士団のパラディンであらせられ、板金鎧は余すところなく磨き上げられ、人の背丈ほどもある盾をお持ちでした。誇りもそれに見合ったもので、自ら『鏡の盾』を任じておられたのです。さて、彼の御方が、国境沿いの大修道会から誘拐された行方知れずの司祭を、救出せんと決意を固める、という話の運びとなります。ラグナスさまは旅の中で、数匹のオークと出くわしました。10匹かそこらで、御自分に敵うものはなしと思われたんですな。闘いが始まり、全ては順調でした。そう、連中の中から、人間では振るえないような巨大な大槌を手にしたオークが一匹、争いに出現するまでは。オークというよりオーガやトロールに近い体躯だったということですよ。そして、一振りで、ラグナスさまを完全に叩き潰してしまったのです。盾もなにもかもを。聞くところによると、そいつは普通のオークではありませんでした。粉砕者だったのです。お察しの通り、オークどもは自分用の板金鎧を作れません。だから、嫉妬に突き動かされたこの逞しい化け物は、我流のやり方で潰し打ち砕いたんでしょうな。とはいえ、戦法としては効果覿面。あちらでは油断なさらぬよう」
本能:粉砕する
[一団][神性存在][魔法存在][知的][組織化]
傷をもたらす(d8+2ダメージ[アーマー無効])
6HP 0アーマー
[近接][長物][近距離][遠距離]
特質:片目
かのわかたれた瞳の名にかけて、エルフの肉を最初の贄とすることで、我らは古き御力に嘆願せん。第二の贄によりて、我がものとすることを求む。夜の暗黒魔法を我がものに。かの御仁と同じく、我はゴア・シャ・サク、すなわち鉄の絞首台への道を歩む! 我はルーンへと呼び掛ける! 我は曇天へと呼び掛ける! この生者の臓物を受け取り、我らが敵の肉を喰らいて、我に求めるものを授けたまえ!
本能:憎む
[単体][知的][組織化]
エレメンタル・ブラスト(d10ダメージ[アーマー無効])
12HP 0アーマー
[近接][長物][近距離][遠距離]
特質:元素精霊の力
オークは他の種族同様に古い歴史を持つ。エルフが最初の都市を建設した頃、彼らは泥に汚れた骨を放り投げ、木々と石に潜む神々に呼び掛けていた。彼らは戦争に従事し、諸王国を征服して、途方もない年月のうちに堕落した。その歳月のうちに、人々は洞窟から這いだし、ドワーフは初めて陽光を目にした。そんんわけで、その後も、古来のやり方を相変わらず維持している。オークたちは、世界に宿る力を召喚することで、働かせ、闘わせ、民を守らせる。原初の夜からそうしてきたように。
本能:オーク種族を強化する
[大群][隠密][知的][組織化]
鞭(d6ダメージ)
3HP 0アーマー
[近接][長物]
赤い帆が南の海に翻る。赤い帆と、骨と古木と鉄の船。部族の戦船団だ。そこで生きることになったオークは海を好むようになり、島々の街を悩ませ、漁師やその親族をさらう。この習慣は北部に広がり、オークどもは自由になる労働力の重要性を知ったとされる。そうすることを聖なる務めのように気に入っている。特に、エルフたちをつかまえることを。鞭打ちに背中を歪めながら、オークのガレー船で生きのびるよりも、過酷な運命はなかなか思い浮かばない。
本能:奪う
[単体][隠密][魔法存在][知的]
毒の塗られた短剣(d10ダメージ[1貫通])
10HP 0アーマー
[近接][長物]
特質:影の覆い
オークによる攻撃の全てが、放火、絶叫、奴隷化を伴うとは限らない。かのわかたれた瞳に従うものたちの間では、毒と密やかな殺しが聖なる業とみなされている。シャドウハンターの登場だ。夜の魔法を身に纏ったオークにして、野営地・街・神殿に忍び込み、その中の生命に終焉をもたらすもの。バーサーカーの遠吠えに心乱されないようにしていても、背後から迫る短剣に気づかないものだ。
本能:暗闇にて殺す
[単体][知的][組織化]
年代物の鉄の剣(b[2d10]+2ダメージ)
16HP 0アーマー
[近接][長物]
特質:片目の祝福、シャーマンの祝福、致命傷を避ける聖なる守り
オークたちの中にも、族長がいて、諸部族をまとめる指導者がいる。権力の座につくも、敵どもの陰謀に陥れられるものもいる。けれども戦時の大族長はたったひとり。全部族の中でたった1体のオークが、残り全ての上に立ち、片目のオークとシャーマン両方の祝福を授けられる。それにとどまらず、夜に従属するエレメンタルと共に歩むものでもある。そのものはさらに、年代物の鉄の剣を携え、文明的な種族に対する古くからの怨恨をその肩に背負う。ウォーチーフは敬われ、逆らうものなく、何にもまして恐れられる。ウォーチーフに栄光あれ。
本能:率いる
[単体][隠密][知的][組織化]
トライデント(w[2d10]ダメージ)
12HP 2アーマー
[近接][近距離]
特質:水棲
いつだったか、漁村において1体が網にかかった。一部は人間で一部は鱗に覆われた海の生物。そいつは外気で窒息死する前に、スパイが身につける形式の片言の共通語で話をした。そいつが漁師たちに告げたのは大潮の到来。それは深海の神の類による避け得ぬ大波であり、トリトンの帝国が浮上して、陸を大洋へと引きずり込むだろう、と。この物語は広まり、漁師たちは波立つ海を進むとき、瀕死のトリトンの話は真実だったのかもしれないと、警戒し心配する。それは、じっと成り行きを見守る深海の勢力があるということだから。漁師は大潮の到来を恐れる。
本能:地上世界を密かに見張る
[一団][神性存在][魔法存在][知的]
波(d8+2ダメージ[アーマー無効])
6HP 2アーマー
[近距離][遠距離]
特質:水棲、突然変異
この種族の司祭にして追放者。タイドコーラーは深海の声でもって語りかける。彼らは突然変異によって知られているかもしれない。透き通る肌、ことによると、鮫のように連なる歯で。輝きを放つ瞳や指先は、トリトン海中王国の暗闇におけるアンコウの光。彼らは、海の生物を呼び集め命令を下せる、奇妙な口調で話す。ヒッポカムポス(海馬)に乗ると、奇妙な呪文を唱えて、船の甲板の木材のあちこちを腐らせたり、船をフジツボで覆い沈没するほどに重くしたりする。すぐさまトリトンの都市へと踵を返し、予言が実現しつつあるという言葉を広めるののもタイドコーラーだ。人の世界は、凍えるような塩水に覆われることになるだろう、と。タイドコーラーは語り、諸王は耳を傾けはじめている。
本能:洪水を生じさせる
[一団][組織化][知的]
銛(b[2d8]ダメージ)
6HP 3アーマー
[近接][近距離][遠距離]
特質:水棲
トリトンは生来好戦的な種族ではない。サハギンが襲ってきた時を除けば戦闘を敬遠し、そうなった場合でも自衛に徹しつつ、敵の追って来られない深海へと撤退する。この傾向は変わり始めている。タイドコーラーが同族を奮起させに来るようになり、トリトンの男女の中には武器を手に取るものもいる。この民衆は「サブマリナー」と呼ばれ、彼らのために貝殻と強固なガラスの防具が作られる。彼らは編隊を組んで泳ぎ、矛と銛を振るい、港から遠く離れた海を彷徨う船の乗組員に攻撃をしかける。昆布で作られた三角旗が地平線に翻ってはいないか、闘いを呼び掛け戦闘を維持する法螺貝の音が響いてはいないか、注意を怠らぬようして、できれば船を陸地近くに留めよう。
本能:戦いを仕掛ける
[一団][組織化][知的]
トライデント(d8ダメージ)
6HP 2アーマー
[近接][近距離][遠距離]
特質:水棲
トリトンを統治する諸家は、当人たちによれば、あけぼのの時代に選ばれたという。海の全種族への支配権を、今は忘れ去られた神により授けられたのだ。この血筋は存続し、代々、父から娘、母から息子へと、支配者の地位を受け継いできた。各貴族は自らの都市を、それぞれの選択した方法で治めることを許可されている。ひとり、または配偶者と統治するものもいれば、兄弟姉妹の評議会で支配するものもいる。長きに渡って、貴族はその先見の明で知られ、冷静な気質の血筋は他にも増して尊敬を集めていた。タイドコーラーの予言がこれを変えつつある。貴族は賢いよりも、強くあることが期待されるようになったのだ。貴族はそれに応じ始めており、そのことで古代の血統が根本的に変わってしまうことを懸念するものもいる。だが、引き返すのもはや手遅れかもしれない。時流と大潮は待ってくれないのだから。
本能:率いる