別次元界の勢力

エンジェル

[単体][恐怖存在][神性存在][知的][組織化]

炎に包まれた剣(b[2d10]+4ダメージ[アーマー無効])

18HP 4アーマー

[近接][強烈]

特質:


「かくのごとく記されている。天はアヴラ・ハルに向かって道を開き、雲の中よりエンジェルが現れると彼女に言葉を垂れた。彼女には、天使が自分の最初の娘のように見えた。美しさと、漆黒の肌、金色の瞳が故に。それを目にしたアブラ・ハルから涙がこぼれた。『恐れることなかれ』と天使は彼女に命じた。『わたしが夢で見せた村々へと向かい、わたしが汝の魂に刻みし言葉をかのものたちに示しなさい』と。アヴラ・ハルは滂沱の涙を流すとこれに従い、己が剣と書を手に、村々へと歩を進めた。猛烈な血への渇望がその唇に浮かぶ。天使がアヴラ・ハルの魂に刻んだ言葉は『殺せ』だったが故に」

本能:神意を伝える

  • 幻視と預言を届ける
    • 人の子に行動を起こさせる
      • 罪と不法を暴く

        バーブド・デヴィル

        [単体][大型][別次元存在][恐怖存在]

        棘状突起(d10+3ダメージ[3貫通])

        16HP 3アーマー

        [近接][長物][無残]

        特質:棘状突起


        デヴィルの姿形は一千か、ひょっとするとそれ以上。ありふれた姿のものもいれば、類のない姿のものもいる。異端審問官は新たなデヴィルを見つけ出すたびに、『苦悶をもたらすものの書』に記し、同種の蛮行が二度と世界に入ってくることがないよう、その知識を修道士の間で共有する。バーブド・デヴィルは、昔から異端審問に携わる修道士・修道女に知られていた。それが姿を現すのは、凄まじい暴力の現場か、つむじ曲がりな召喚者の呼び出しに限られる。鋭い針に覆われたこの特筆すべき悪魔は、流血を大いに楽しむ。望ましいのは、犠牲者を少しずつ刺し貫いていったり、自らの棘で全身を串刺しにしてそこで死を迎えさせることによる、流血だ。残酷だが、効率という点では虐殺に遠くおよばない。そのため、異端審問の優先度は低い。

        本能:肉を引き裂き、血を撒き散らす

        • 他者を串刺しにする
          • 見境なく殺す

            チェイン・デヴィル

            [単体][別次元存在]

            粉砕(d10ダメージ[アーマー無効])

            12HP 3アーマー

            [近接][長物]


            「地獄へと引きずり込む」という言い回しを一笑に付していないだろうか? チェイン・デヴィルについて言えば、遺憾ながら文字通りの意味だ。この召喚クリーチャーは、犠牲者ごとに異なる姿を取るが、その目的はひとつ。犠牲者を拘束用の鎖でグルグル巻きにして、苦悶の地へと連れ去ることだ。あるときは、大量の錆びた鉄の鉤および不揃いな環がからなる人のような姿をとりやって来る。またあるときは、ロープ・昆布・血塗れの歪んだ敷布がぐちゃぐちゃに絡み合っていることもある。まあ、結末は同じだが。

            本能:とらえる

            • 捕虜にする
              • やってきたところに戻る
                • 大喜びで拷問する

                  コンセプト・エレメンタル

                  [単体][悪辣][別次元存在][不定形]

                  特質:理念を形にした姿


                  別次元界は、我々の世界のように凡庸ではない。エレメンタルの混沌をまとった、空気と水なんかよりも変わったものからなる場所なのだ。ここでは、時間の川が、澄み切った恐怖の河岸に衝突する。悪夢からなる身を切るような嵐が荒れ狂い、笑い輝く空をかき乱す。時折、このような場所の精霊が、私たちの世界へと誘い出される。ただし、この精霊は、単なる火や大地とは、比較にならないぐらい予測不能で訳がわからない。また、富のエレメンタルを呼び出そうとしたのに、代わりに殺しのエレメンタルが来て慌てる、という手違いも起きやすい。

                  本能:自らの概念をやりとおす

                  • 純粋な形で、自らの概念を実演する

                    コラプター

                    [単体][悪辣][別次元存在][蓄財]

                    隠した短剣(w[2d8]ダメージ)

                    12HP 0アーマー

                    [近接]


                    「おやおや、私がここにいる理由はきっと理解しているはずだが。私が何者も知っているに違いない。願いを口にしたじゃないか。血を撒き散らして、指示にほぼ文字通り従った。発音はちょっと怪しかったが、予測の範囲内だ。友よ、君が常々望んでいるものを授けるために私は来たのだ。栄光か、愛か、財貨か? 地獄の宝物庫を子細を手にしているも同然の君には、微々たることだ。ふむ、さほど驚いた様子もない。つまりは承知の上だな。我らが君に望むはただひとつ。その約束をしてくるなら、世界は君の思うがままとなる。私を信じたまえ」

                    本能:取引する

                    • 恐ろしい結果の伴う取引を持ちかける
                      • 地獄の宝物庫を調べ、取引材料とする
                        • ちからを誇示する

                          ジン

                          [一団][大型][魔法存在]

                          炎(d8+1ダメージ[アーマー無効])

                          14HP 4アーマー

                          [近接][長物]

                          特質:炎からなる身体


                          「馬鹿者、ランプをこするのをやめんか。何を読んだかは知らんが、ランプは願いを叶えてくれたりはせんぞ。儂がここにお主を連れてきたのは、真実がいかなるものかを見せてやるためだからな。この壁画を見よ。描かれておるのは古代の都市。かつて在りし本物の都だ。マージリスと呼ばれ、精霊の手になる真鍮で作られておった。ジンには、ゴーレムの召使いと人間の愛人たちを近くに置いており、その時代、人生1年分を捧げることで寵愛がもたらされるとされていた。今宵、儂らがここにおるのは、宝物を集めるためではないぞ。阿呆め。学ぶために来たのだ。ジンは今でも、時折このような場所を訪れる。故に、どうふるまえばよいかを知るには、その歴史を理解せねばならんのだ。ジンどもは力を持ち、底意地が悪く、誇り高い。召喚を生きのびたいなら、連中のことを熟知せねばならん。さあ、ランプをここへ。火を灯そうぞ。暗くなってきおったが、この手の遺跡の夜は物騒じゃからな」

                          本能:果てしなく焼き焦がす

                          • 対価と引き換えにちからを与える
                            • 真鍮の都の軍勢を召喚する

                              ヘルハウンド

                              [一団][別次元存在][組織化]

                              灼熱の噛み付き(d8ダメージ)

                              10HP 1アーマー

                              [近接]

                              特質:影の獣皮


                              契約が破棄されたなら、義理のあるものは報復に来ないだろうか? 恩恵を被っていた一党は、当然支払われるべきものを徴集するために、誰かを送り込んだりしないだろうか? それは地下深くの有力者たちも同じ。要求するのは、自分たちのもののみ。炎と刺々しい骨からなる吠え猛る影の群れが、狩猟用角笛に突き動かされやって来る。獣たちは手を休めることはなく、逃れることは叶わない。

                              本能:追い回す

                              • あらゆる障害をよそに追いかけてくる
                                • 火を吐き出す
                                  • 地獄の勢力を召喚して、標的に向かわせる

                                    インプ

                                    [群れ][別次元存在][知的][組織化]

                                    炎の塊(d6ダメージ[アーマー無効])

                                    7HP 1アーマー

                                    [近接][近距離][遠距離]


                                    このチビの監視デーモンは、新人ウォーロックの呪文で縛る初めての対象として使われることが多い。秘術陰謀団にはびこったり、だれも観ていないときに霊薬を飲んだり、小さな三叉槍でペットや召使いを追い回したりする姿が目撃される。本物のデーモン族の出来損ないであるこの小さなクリーチャーは、ありがたいことに呪文で縛ったり消去したりすることがさほど難しくない。

                                    本能:困らせる

                                    • 地獄に情報を送り込む
                                      • 悪戯をしでかす

                                        イネヴァタブル

                                        [一団][大型][魔法存在][慎重][不定形][別次元存在]

                                        ハンマー(d10+1ダメージ)

                                        21HP 5アーマー

                                        [近接][長物]

                                        特質:秩序の創造物


                                        万物は終焉を迎える。現実は無秩序という小刀に切り裂かれ、血を流している。時の最果てそのもの、それがイネヴァタブルだ。巨大で力強く、星の類から掘り出されたがごとき外見。イネヴァタブルは、魔法や災厄が運命の糸のもつれをほどいてしまった場合にのみ介入する。傲慢で力あるものが運命の本質を蒸発させて、現実の法則そのものを蝕まんとするとき、イネヴァタブルは到来し、正しき秩序を取り戻すべく導く。不動にして、死に至る傷など与えようがないようで、徹底的に謎めいている。長久なる時のより糸が尽き果てるあとに残るのは、ただイネヴァタブルのみとされる。

                                        本能:秩序を維持する

                                        • 呪文やその影響を終わらせる
                                          • 自然の法則や人の法を強要する
                                            • 運命を垣間見せる

                                              ラルヴァ

                                              [群れ][悪辣][別次元存在][知的]

                                              粘液(w[2d4]ダメージ)

                                              10HP 0アーマー

                                              [近接]


                                              下層次元界を幻視して、正気を損なうことなく生きのびたものは、この苦悶に身をよじる哀れな存在だらけだったと口にする。人の男女の顔をいくつも持つ蛆虫の群れが、炎の巣からの救済を求めて泣き叫ぶのだ。時折、追い立てられることで次元界の羊膜を引き裂いて、もがき苦しみながら我々の世界へと姿を現すこともある。ひとたびこちらに至れば、ラルヴァは苦痛と病を蔓延させる。命尽き果て血だらけ懸濁液になり果てるまでの、かげろうのごとく短い生の全てを費やして。まあつまり、生きているうちに善行を積んでおけ、ということだ。

                                              本能:苦しむ

                                              • 相手の心を絶望で満たす
                                                • 慈悲を請う
                                                  • 邪悪な存在の注意を引く

                                                    ナイトメア

                                                    [群れ][大型][魔法存在][恐怖存在][別次元存在]

                                                    踏みつぶし(d6+1ダメージ)

                                                    7HP 4アーマー

                                                    [近接][長物]

                                                    特質:炎と影


                                                    この群れの由来は、人々がまだ萎びた大草原に居住していた頃に結ばれた契約だった。そこにいたのは、かくのごとき地を行き来する馬の諸侯。生まれ落ちてより馬上にある、という言われていた。うちひとりが、同輩たちを支配しようとして、何やら不吉な勢力と邪なる契約を結び、自分の持つ最良の馬たちを代わりに差しだした。きっと彼は幾ばくかの権力を手にしただろう。けれど、人生はあまりに儚いというのに、一千年の王朝に何の意味があろう? 一方、地獄の悪鬼たちは、史上最高の馬を駆る。きらめく油を塗り込まれ、たてがみには苛む炎そのもの。これこそが地獄の騎兵の軍馬なのだ。

                                                    本能:荒々しく駆ける

                                                    • 乗り手を地獄の炎で包む
                                                      • 追い散らす

                                                        クアジット

                                                        [群れ][別次元存在]

                                                        地獄の武具(d6ダメージ)

                                                        7HP 2アーマー

                                                        [近接]

                                                        特質:融通のきく姿形


                                                        野心あるインプ。クアジットはデーモン領域の歩兵の類だ。平民であり、地獄の同輩よりもほんのちょっと抜きん出た、牙・爪・翼などを武器としている。一般に、ウォーロックに魔法で縛られ、重い荷物を運んだり、橋を作ったり、術者の歪んだ塔を守ったりする。クアジットは多くの姿を取ることができるが、どれひとつ愉快ではない。

                                                        本能:仕える

                                                        • 思いっきり攻撃する
                                                          • 苦痛を与える

                                                            タラスク

                                                            [単体][超大型][別次元存在]

                                                            特質:無痛覚


                                                            かのタラスク。伝説に名高い制止不能なジャガーノート。都市喰らいにして、船・馬・騎士を丸呑みにするもの。一時代の間、目撃されたことはないのに、様々な物語が語られるクリーチャー。こういった物語を紡ぐ糸には、共通する真実が1つ。そう、タラスクは殺すことができないのだ。どのような剣も石のごとき外殻を貫くことあたわず、いかなる呪文もどうしてか身につけている守りの力を貫くことはできない。されど、物語に曰く、穢れなきものが願えば、微睡みへと誘われるのだという。されど神々よ、それの意味するところや、どこに行けばそれが見いだせるのかなど、知る必要のない日々が続くことを伏して願う。タラスクはうたた寝をしている。次元界の境界たる外縁のどこかで、今のところは眠りについているのだ。

                                                            本能:喰らい尽くす

                                                            • 人・一団・場所をまるごと呑み込む
                                                              • 食道から、ずっと昔に食べた場所の残骸を放つ

                                                                ワード・デーモン

                                                                [単体][別次元存在][魔法存在]


                                                                定命の人の子の魔法は全て言葉に過ぎない。呪文とは、祈り、手順の決まったやり方、発されるルーン、歌われる歌なのだから。文字、言葉、文章、構文がつなぎ合わされ言語となり、世界のありとあらゆるものを理解可能にする。言葉を経由することで、我々は仲間たちに涙を流させたり大喜びさせ、絵を描き、神々に願いを囁くことができるのだ。であれば、そういったちからに例外なく含意が潜むのは、驚くべきことではない。我らの発する言葉は全て、繰り返し口にされ、意図や感情をこめられることで、知らず知らずの召喚を発生させるかもしれない。ワード・デーモンは偶然呼び出され、無作為な姿を取り、たいていは短命だが、特定の言葉を宿して現れる。つまり、気まぐれで、予測不能で危険ではあるものの……言葉によっては役立つかもしれない。

                                                                本能:自らの言葉を進化させる

                                                                • 自らの言葉に関係のある呪文を唱える
                                                                  • 自らの言葉の意味するところを過分にもたらす