このサイトでは、テーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)『Dungeon World』の日本語化したテキストを公開しています。
『ダンジョン・ワールド』は、TRPGの元祖『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ』に代表される剣と魔法のファンタジー世界での大冒険を、ナラティブな切り口で遊ぶコンセプトのRPGです。重視しているのは、卓の参加者のアイデアを引き出し、共有される物語(フィクション)を掘り下げ、プレイヤーの主導で予想外のストーリーを切り拓くこと。
それを実現するため、卓上の会話とルール処理をシームレスに行き来できる、軽量なメカニズムが採用されています。運用に関するアドバイス、ゲームマスター(GM)のすべきことすべきでないことを記した指針、参加者で協力して世界を作っていく手法なども充実しており、即興的にキャンペーン・プレイを楽しむことも難しくありません。
ざっくばらんに言うと『ダンジョン・ワールド』は:
という具合に、プレイスタイルをかなり特化したRPGです。この遊び方を実現するために、ルール、クラス、GM手法などが連携して最大限の力が発揮できるようデザインされてます。逆に言うと、そこを外れた遊び方をしようとするなら、とたんシステムが噛み合わなくなるかもしれません。その点はご了承ください。
まずは、第1章:序文と第2章:ゲームのプレイに目を通してみてください。このRPGの目指す方向と遊び方が見えてくるはずです。その上で、自分に合うと思ったなら、第3章:キャラクター作成と第4章:基本ムーヴにも踏み込んでみましょう。
第6章以降は、GMをするのでなければ読む必要はありません。ただし、知ってもプレイヤーとしての楽しみが損なわれたり、ネタバレを喰らって参加機会が損なわれるなんてことはおこりませんので、GMする予定が無くても、興味があるなら読み進めていただいて差し支えございません。
サイトの上に固定されたナビバーからダウンロードできるプレイシートには、基本ムーヴやレイアウトされたクラスのシートなどが含まれます。PCやタブレット上からなら、クラスの把握にはプレイキットのが向いてます。サイト上の第5章:クラスは、スマートフォンなどからの閲覧や確認に便利です。
なお、当サイトは、ライトとダークの色切り替えが可能となっております。右上の月のアイコンをクリックして、好みに合う方をご利用ください。
『ダンジョン・ワールド』の日本語翻訳は主に塚越冬弥が行いました。今回の公開に当たって全面的な見直しを行いましたが、部分的にかなり昔に作った訳を引きずっており、かつ校正が行き届いていないため、たどたどしいところも残存しているでしょう。将来的に電子および物理書籍でリリースされる時には、より読みやすい形に修正する所存ですので、気になるところがございましたら、twitter経由でご連絡ください。
第1章:序文のほとんどと第6章:ゲームマスターは、ぴろきさんに作っていただいた訳をベースにしています。特にクラス紹介の雰囲気を盛り上げる語り口の訳は素晴らしい仕上がりで、本当に助かりました。ありがとうございました。
プレイシートは何度か作り直しているのですが、大幅改訂を実施した際、かしさんにチェックとアドバイスという援助をいただいてます。英語が全然ダメで訳の指針もいまひとつ定まらなかった自分にとってはひとつの転機でした。感謝です。
さらに、5年以上前の話になりますが、twitter経由で数名の方(主にtenpurasobaさん、ゆさん、djangoさん、あとお一方)に訳チェックをお願いたことがあります。この時、快く引き受けていただいた方々のおかげで、初期訳の問題点を発見することができ、訳語を固めていく上でも大きな助けとなりました。御礼申し上げます。
『ダンジョン・ワールド』オリジナルの英語版は2012年の11月リリースであり、私自身はかなり早い時期から遊んでいるシステムです。けれども、自分の力不足、そして大好きなRPGであるがゆえに拙い形では世に出したくない思いが妨げとなり、なかなかリリースには至りませんでした。ここに名前をあげた以外にもたくさんの方々に助けられ、なんとかたどり着けた次第です。ただただ感謝あるのみです。
このサイトトップに掲載されているバナーは、鹿間そよ子さんに製作していただきました。鹿間さんには表紙と裏表紙を依頼しており、実は2年前に完成済みです(正確には表紙の副産物が上記のバナーです)。電子/物理書籍がリリースされる時には、その表紙・裏表紙がお目見えしますので、楽しみに待っていただければ幸いです。
鹿間さんには各クラスに添えるイラストもお願いしております。コロナ禍などの影響もあり、まだすべては描き上がってませんが、途中経過は第5章:クラスにてご覧いただけます。最終版にご期待ください。
加えて別の方に、モンスター領域の各章を飾るイラストも依頼しています。おそらく遠からず、サンプルをお目にかけることができるのではないかと思います。
その他のイラスト、プレイシートの挿絵はmidjourneyで生成しました。
『Dungeon World』のテキスト部分のライセンスは、Attribution 3.0 Unported (CC BY 3.0)であり、この『ダンジョン・ワールド:日本語版』もそれに基づいて翻訳&公開されています。
『Dungeon World』の著者であるセージ・ラトーラさんとアダム・コーベルさんに深謝いたします。
上記ライセンスを守る限り、当サイトのテキストを利用して、サプリメント・自作クラス・ハックを作成したり、新たなシステムをデザインして、配布・販売を行うのは自由です。その際は、第12章:さらなる探求が参考になるでしょう。